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第4話

「忘れないようにね、今あなたは典之さんのお荷物でしかないんだから」 さらに続ける義母… 「…っ」 父親に見捨てられたくない、心配をかけたらいけない… 「わかってるわね」 義母はそう凄むように確認する。 「はい…」 小さく頷く由里… 何も言わない… お義祖母さんに叩かれてることも… お義母さんに辛くあたられることも… 言わない。 お父さんに心配かけたらいけない… お父さんに会えなくなるのは嫌だから… 由里の返事を見届けて去る義母。 由里はようやく家の中に入っていく… お義祖母さんはいない様子… 台所まで行って、残り物の食べ物を探して夕食にする由里… 時には何も残っていない事もあって、その時は夕食を我慢するしかない… みんなの使った食器を洗って、片付けてからお風呂へ… すでに夜10時過ぎてしまっているので、風呂の湯もぬるくなっているが、足し湯をしたら怒られる為いつもぬるい湯で我慢している由里。 風呂から出る頃には部屋の電気はすべて消されている為… 宿題は部屋にある懐中電灯の明かりで、なんとかやり終える。 そして夜11時を過ぎてからようやく布団に入るのだった…。 翌日、また自力で起きて、学校へ行き、授業を受けて、いつもより早足で家に帰り着く由里。 今日の19時にお父さんから電話がくる、それだけを楽しみにしている由里。 しかし、義母たちはいつもの由里へやらせている仕事を無くしてくれる訳でもなく… 帰ってから急いで洗い物やらゴミ捨てに走る。 草抜きを残して後はすべてやり終わり、家の電話の近くで待つ由里。 義祖母にはうっとおしいと怒鳴られながら、それでも楽しみに待っている。 そして時間ぴったりに電話が鳴る。 すぐに出たいのを我慢して待つ由里… まず義母が出てからだから…

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