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第7話
数時間後…
抜いた草で一杯になった箱を抱え家まで戻る。
当然カギはしまっている。
しかも遅くなったためか、電気も消えてしまっている。
「……、かあさん、開けて…お義母さん」
恐る恐る呼んでみるが…
夜遅いため家主はすでに寝てしまったのか…
全く反応がない…
あまりうるさくしていると怒らせてしまうため、開けてもらえるまで玄関の脇に座って待つことにする。
閉め出されてしまったヨシヤス。
明かりもない暗闇に独りきり…
孤独感が押し寄せてきて…
親指の背を噛んで寂しさを紛らわそうとする。
辛いときや寂しいときは親指を噛む癖がある由里…
空腹ではあったが…
そのうち、うとうととして眠りに入る。
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