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第39話

義祖母はさらに由里に近づき、おもむろに髪の毛を掴んで、玄関へ引きずっていく… 「痛っや…」 義祖母の仕打ちに、ビクッと震える由里… 「ほら、外へ出な!」 さらに蹴飛ばして外へ追い出す。 裸足のまま… 「畑の草を全部抜くまで帰って来るんじゃないよ!さっさとおいき!」 草取り用のバケツを目の前に投げる義祖母。 「で、も…」 8時に父さんから電話がある… 畑全部なんか一晩かけても無理な量なのに… 「口応えするんじゃない!」 義祖母はホウキの柄で由里の両足を容赦なく叩く… 「ぃッ…!」 がくっと膝をつく由里。 さらに俯いている由里の左頬をホウキの柄で殴りつける… 「ッ…ぅ、」 「さっさと行きな!まだ叩かれたいのかい!」 ホウキを振り上げて怒鳴る義祖母。 「っ……」 首を振って、バケツを持ち立ち上がる由里… 叩かれた足が悲鳴をあげるが…引きずりながらでも畑に向かい歩き出す。 顔を殴られたせいで、口の中が切れ、出血するが… うがいなどしにいけるわけはなく… 口を拭い、血を飲み込みながら痛みに耐え畑を目指す。 「フン、戻ってくるんじゃないよ!」 義祖母はそう、捨て吐いて家に戻っていく…

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