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第41話

翌日… 由里は畑の草抜きを言われたとおり全部おこない、家に入れてもらえなかったため、玄関のそばで壁にもたれかかり眠っていた。 バシャっ 「…っ!?」 いきなりバケツの水を浴びせられる。 びっくりして飛び起きる由里。 「いつまでも寝てんじゃないよ、目障りな…さっさと退きな!」 そう怒鳴るのは義祖母だ… ホウキを振り上げ命令する。 「っ!」 由里は叩かれたくなくてビクっとして家に入ろうとするが… 自分の姿を見て、ハタと止まる。 昨日裸足で追い出されたため、足は土で汚れ、草取りした手も汚くなっている、さらに水をかけられ服はびしょびしょ… こんな格好では家に上がらせてもらえない… 入るに入れない状況の由里。 「ぐすぐずしてんじゃない!目障りだっていってんだろ!」 後ろから義祖母が怒鳴りながらホウキの柄で容赦なく叩いてくる。 「ぃッ…痛っご、ごめんなさいっ」 謝りながら中には入らず家の裏まで逃げる由里。 うずくまって叩かれた背中の痛みを我慢する。 (お父さんが帰ってくるまでいい子にしてる…約束…) でも… 昨日のお父さんからの電話は、待ってるって言ったのに…電話出ることが出来なかった。 約束…破ってしまった… お父さんとの約束だったのに… それを思うと涙が出てくる。 お父さんに嫌われたら…誰を支えに生きていけばいいのか分からないから… 涙を拭って… 義母や義祖母に見つからないよう玄関から靴をとり、外にある水道で手や足を綺麗に洗う由里。 濡れた服を脱いで洗い外に干す。

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