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第68話
でも、とても心配ない様子ではなくて…
「…大丈夫?お父さん、どこか痛い?」
由里は不安になる。
「大丈夫だ…ほら、弁当温めて食べていろよ」
「…お父さんは?」
「今は食欲がないんだ…先に食べていろ、な」
そう頼むように言う父…
「う、うん…」
「ほら…早く…」
父にそう促され…仕方なくキッチンへ進む由里。
すると、すぐにドサッという音が玄関から聞こえる。
由里は慌てて父の元まで戻るが…
「父さん!?」
そこには腹を抑えうずくまるように倒れている父の姿…
「ぅッ、っ!」
苦しそうに息を繰り返す…
眉間にシワを寄せ唸るような声をあげている父…
「と、さん、どうしたの!?お父さんッ!!」
「っ…ヨシ、ヤス…」
苦しむ父を見て恐くなる由里。
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