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第88話

「あ…あり、がとう…」 反射的にお礼を言う由里。 「どう致しまして、ちょっと場所を移動してもらうけど…立てるかな?」 青年は手をさしのべながらゆっくり聞く… 手を取り立ち上がろうとする由里だが… 犯された部分がズキッと痛む… 「…痛ッ、っぅ…帰りたい、ここはどこ!?うちに帰りたい…ふっぅぅ…」 その痛みも手伝って不安なキモチが溢れ出す由里… 涙が滲み青年にすがって泣いてしまう。 「大丈夫だよ、ちゃんと家には帰してあげる、ただ、何も知らないままだとイヤでしょう?だから疑問に思うこととか色々教えてあげるから…」 ゆっくりなだめるように囁く青年… 穏やかな笑顔が不安な気持ちを幾分か落ち着かせてくれる。 「…色々?」 落ち着きを取り戻すように呟く由里。 「そう、この服が洗濯し終わる頃まで、俺と一緒にいてくれるかな?」 包み込むような優しく低い声…

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