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「早く行こ。」
渋谷が上目遣いで見てくる。
俺、頼られてる……
感動……
掴まれた腕が熱い。
目が合ったら、渋谷の頬がパッと赤くなった。
………………か、可愛いなぁ。
キュンとしてると、風間が笑顔で言ってきた。
「俺も一緒していい?」
(NTR 、最高!
人のもの?全然関係ないし、背徳感も増えて、ヤバイ!超興奮する!!
『俺には上條がいるのに……』とか言いながら気持ち良くなっちゃったりして?
やべー!鼻血出そう……)
阿呆か!!
風間の心の声に呆れる。
…………コイツ、本当にどうしようもない奴だな。あくまで邪魔する気か。
(どうしよう!?風間、付いてくるって!
駄目だよ!俺、やだ!!
でも、なんて言えば……
わー!助けて。上條!!)
渋谷は心の声は可愛い……
「今日は相談があって、渋谷に聞いてもらう予定なんだ。悪いけど遠慮してくれ。」
「チッ……」
舌打ちをして風間は去っていった。
(どうせ相談じゃなくてヤリまくるんだろ!?
トイレの個室とかで!?
信じらんねー!!アイツ等、変態だな!
畜生!羨ましい!!次こそは……!)
……………変態はお前だろ!
心でツッコミつつ、二人で飯を食べに行く事にした。
(ありがとう。上條……
お前のお陰で助かった。
…………でも、心を読まれたくないから、昼飯、別々じゃ駄目?)
渋谷がジッと見てくる。
「ダメ。」
一言答えて渋谷の肩を抱いた。
「おい。やめろよ!人がいるだろ!!」
(このスキンシップ魔め!)
渋谷が慌てて離そうとする。
「男同士だし……この位、普通。
暴れてる方が目立つよ。」
(開き直りやがって……
恥ずかしいだろ!離せよ……!)
渋谷は赤くなってる。
恥ずかしいけど……
今度は間違えたくない。
…………今までと変わりたい。
自分の気持ちを素直に伝えたい。
だって、一週間なんてあっと言う間。
渋谷にはもう全部バレてるんだから…………
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