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第7話

「後ろ向いて」  抱き込まれた腕の中で反転させられた。背中からぎゅっと抱きしめられる。そっと手が首筋に回されて、振り返るように導かれたので従うと、じっくりと口づけられた。振り返らないと顔を見られなくなってしまったが、背中をすべて預けられるのは気持ちが良かった。 「脚、ひらくよ」  アントワーヌの腕が脚の下に差し込まれて、ぐっと持ち上げられる。 「あ…っ!」  思わず恥ずかしさに声が出た。こんな体位は一度もしたことがなかった。  大きく両脚を開かされて持ち上げられて、反り返った自分のものが丸見えだった。腰を引き寄せられて臀部を突き出すような形にさせられると、そのままぎゅっと、後ろから彼のものが差し込まれる。 「んんんんん!」  何度も男を受け入れさせられているそこは、違和感なく彼のものを飲み込んでしまう。あまり抵抗がないのに気づいたのか、すぐに抜き差しが始まった。最初は優しく、段々と荒々しく。 「アントワーヌ…っ、あ、あ、あ、あ、」  先ほど我慢していたところがすぐにはじけた。それでも自分を貫く男の腰は止まらない。その振動に身を任せると、もうなにも考えられなかった。快感が何度も何度もせり上がってくるのがわかるだけ。 「アシール、愛してる……っ…」  快楽を与えられる合間に、耳元で何度も囁かれた。  どれくらいそうしていただろうか。脚を閉じようとすると手と脚で戻されて、何度達したかわからない。とっくに限界は超えていた。どちらのものかわからない体液で、全身はぐちゃぐちゃだった。声も涙も枯れた頃、ふたりは力尽き果てて、お互いを抱きしめ合って泥のような眠りについた。

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