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洗脳 3 内田side
「寝よっか。」
いつも通りの1日を過ごし、和がウトウトしはじめたのを見て一緒に毛布をかぶる。そして和の髪の毛を撫でてあげた。
ふと視界に入ったデジタルの置き時計に記された日付けを見てある事を思い出す。
明日、10月31日は俺の誕生日だ。
和と居られれば、それだけで十分すぎる誕生日プレゼントなのだが、久しぶりに和の笑顔を見たいと思った。
「ねえ、和。何かしたい事はない?それか欲しいものとか、食べたいものとか、」
すると和は、俺の脇の下に頭を埋めて「そらをみたい」と言った。
その言葉に少し焦燥感を覚える。逃げようとしているのか、そうでなくとも、外の景色を見せることによって菅井浩のことを思い出してしまうのではないか。
それだけは駄目だ、だから、
「外は危険な事がたくさんあるんだよ?この中なら安全だし守ってやれる。だから、それはダメ。他にはない?───っ!!」
一瞬だった。気付けば、和が馬乗りになって、俺の首を締めていて…そしてその表情は、相変わらず目はぼんやりとしていて、無表情だった。
バシッ───!
鈍めの音が響く。
「何やってんだ!!」
咄嗟に俺は和の頬を平手で殴っていた。
しかし和は、殴っても顔もゆがめず何の反応も示さなかった。このままではまずい。首輪を引っ張り、引き摺るようにして浴室へと放り込んだ。そして冷水のままシャワーをかける。
「頭を冷やせ!!何やったか分かってんのか!?」
髪を引っ張り顔を上げさせる。少し顔を歪めたが、それでも足りない。そんな反応では…。
そうして、何度も何度も無我夢中に殴った。
どうして、
うまくいっていた筈なのに…。
「まだ分かんねえのかよ!!お前は誰のモノか!」
いつの間にか勃っていた自身を、慣らされていない和の孔に挿入する。かなりキツくて血も出てきたが、構わず無理やりねじ込んだ。
浴室には、シャワーの音と肌をぶつける音だけが響いている。気付いた時には和は既にぐったりと意識を失っていて、その蒼白な肌とは正反対に身体中から出た赤が、冷水と混じり流れていた。
「ぁ、ぁあ……、かず、死なないで…、ごめん、ごめんね…。」
シャワーを急いで止めて、ぴくりとも動かなくなった身体をしばらく抱き締めた。
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