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1-12 課長さんは気苦労が絶えない!
「お前なあよく考えろよ…
あんな自販機よりでかい女がそうそういるわけないだろ」
「なっ失礼じゃないですか!
チャイナさんは魅力的な人っすよ!」
「お前のストライクゾーンが銀河の果てなのはわかったが
教える義理はねえな」
ヨコは呆れて溜息を零し、ミナミから目を逸らし
スマートフォンの画面に目を落とす。
丁度袖野からメッセージが入っていた。
昨日はご迷惑おかけしました!チャイナ服は差し上げます、という内容だった。
要らねゑー…、と思っているとミナミがぐいっとヨコの手を下げ画面を覗き込んでくる。
「…チャイナさんでしょう!?そうなんでしょう!?」
「ばっかやめろ!なんでそういう所鋭いんだお前は!」
ヨコは慌てて腕を上にあげた。
妙なところで行動力と鋭さがある。
それをもっと世のため人のために活かせばいいものを。
側で見ていた裾川はゲラゲラと笑っている。
「あーおもろ、もう教えてやれば?そんなに真剣ならさ」
「裾川さんまで…」
裾川を振り返ると、お願いしますううう!と
ミナミに抱き着かれヨコはブチ切れそうになった。
「あああもういい加減にしろォォ!!!」
結局、絶対断られるぞと言いながら袖野に連絡をすると
案外すんなりOKをもらった。
袖野が適当なのか大らかなのか
それとも美少女戦士同士は惹かれ合うのか、
考えるのをやめたヨコはこれ以上間に入ってたまるかとさっさと直接対決に結びつけた。
ミナミはその日から目に見えて浮かれていて気色の悪さに拍車がかかり
それを面白がる裾川、ガン無視の雨咲。
ヨコの心労は募るばかりであった…。
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