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1-13 ファンファンデートデート!

「このスタンプめっちゃかわいない?…か~ かわいいっすわー」 ミナミはチャイナさんこと袖野から来た文言を読み上げながらだらしなく笑った。 ゆるい動物のスタンプを送信され、女子力の高さに骨抜きにされつつある。 しかしこうして会話を重ねる度に直接会ってお話がしたくなる。 どんな顔で、どんな表情で…そんなのを眺めたくなる。 連絡が取れて嬉しいものもあるが切ない気持ちも積み重なっていく。 彼女をデートに誘う決意をしたままタイミングが掴めず 気付けば2週間とちょっとが過ぎていて 無駄な事には行動力があるはずだがこういう肝心な時には力が出ない。 いやしかし今日こそは誘うのだ…!と意気込み ミナミは仕事中にも関わらず 5時間という時間を使いメールを完成させた。 袖野さんとお話するの、本当に楽しいです 直接会ったらもっと楽しいんだろうなあと思います あの時のチャイナ服姿も素敵でしたが 私服姿もきっと素敵なんだろうなと思います 見てみたいなぁー 課長から映画のチケットを貰ったのでよかったら行きませんか? というような内容のメールである。 無論真壁課長からチケットなんぞもらっていないが。 送ってしまった後でメールの達人のエイコに見せると 「えええありえんてぃ!たんちゃんガチで送ったん? がっつきすぎっしょー!ひくわ~」 という具合にバッサリ切られてしまいミナミは後悔をした。 しかし袖野からはあっさりOKの返事を貰えたのだ。 エイコは 「まじその子エンジェルじゃん~~大事にしな?」 といい、ミナミも心の底からそう思った。 デートまでの日数を指折り数え、 元からうかれ頭に更に拍車がかかっていった。

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