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1-45 突撃!隣の緊縛師

オレの身体はどうなってしまったんだろう。 「は…ーっ…はぁ…、あ…、ぁ」 激しく揺すられるたびに、後ろから打ち付けられる度に、 身体中にじんわりとした痛みが走って 窮屈で仕方ないのに、何故だか堪らなく悦んでしまう。 両手を後ろで、足も曲げられた状態のまま縛り上げられ、 自分では身動きが取れず、動かそうとすると縄が体に食い込む。 自由のなくなった肢体。 それでも鈍い痛みが快感へと変換され、 何度も意識が飛びそうになって自分の内部が彼をめちゃくちゃに貪っているのが分かった。 「ひ…あ…っ、あ、ァ、…っぐ」 何度果てたか分からない。 しかし身体の熱は一向に収まる気配を見せない。 だが既に悦楽で何も考えられなくなっていて、 蕩けた視界は揺すられる度にぼやけていく。 「…ッ、鈕」 不意に耳元で囁かれ、ぞくりと体が震える。 その低い声を聞いているだけで痛みが甘く熱を持つのだ。 「たく…何回イけば満足するの、君は」 呆れたような声で呟かれ、ぐいっと髪の毛を引っ張られた。 目を大きく見開いたが、視界にはチカチカと光が飛び何も見えなかった。 「…ぃ、あ…っ、ア…ッ…!」 掠れた声が空中を舞って、絶頂に襲われ身体は跳ねる。 髪の毛を離されると、とさりとシーツに顔は埋まり、 息苦しくて肩で呼吸をしながら余韻に打ち拉がれなければならなかった。 「…ーっ…ぁ…はぁ…っ」 身体の中から楔が抜けていき、何故だか空虚な気持ちさえした。 未だ自由にならない身体を僅かに捩りながら、 涙やら鼻水やらで濡れていくシーツの中を泳いだ。 「…くとさん…北翔さん……」 四つん這い状態で自分では動くことができない。 顔を頑張って身体の方に寄せるとようやく彼の顔が見えて。 じわぁと視界がまた滲んだ。 「北翔さん…っ」

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