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3-16 しない

次の瞬間襲ってきたのは、意識が吹っ飛びそうな程の衝撃だった。 声すら出せずに、ミナミは目を見開き瞬く間に絶頂を迎えた。 「....っ、あ....ァ……」 ずっとずっと欲しかった彼が身体の中いっぱいに入ってきて ミナミは揺すぶられながら心臓が止まりそうな熱に 意識を手放しそうになったところでピタリと動きが止まり 視界がだんだん正常に戻ってくると そこには愛しい恋人の姿が見えた。 「....ほくとさ....」 呼吸を整えながら彼を見上げた。 好き、という言葉が頭の中を埋め尽くして脳が爆発しそうだった。 「うん。“容赦しない”」 そんなことを言う彼にミナミは色々な思いがぐちゃぐちゃになって、 つー、と鼻から血を滴らせながらも できたことといえば彼を呆然と見上げ続けることだった。 「あちゃー....苛めすぎたね…」 袖野はそう言って苦笑しながらも、離れようとしたのでミナミは反射的に彼の胸に飛び込んでしがみついた。 「..やだ、抜かないで...っ!やだぁぁ...」 「あーわかったわかった」 頭を撫でられながらもミナミは、肩で息をして このまま永遠に離れたくないなどと思ってしまうのだった。 やがて彼の腰が静かに動き始め、ミナミは走る刺激にまた力が抜けてしまう。

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