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4-21 教えて上司

ミナミくんから全然返事が来ない。 袖野はなんでもないメッセージや、 彼が普段乱用しているウサギのスタンプを送ってみたりしているが たまに返事が返ってくるものの、 ごめんなさい忙しくて、みたいなどうとでも取れる内容だったりして若干困っていた。 なんかあった?と聞いてみても肩透かしだし。 こんな事は前にもあったけどあの時は、 真壁課長の真似、とかいう訳のわからない理由を聞かされたし。 前提として、ミナミくんだからなぁ、というのがある袖野だったがそれはそうとして心配は心配なのである。 何か嫌われるような事や忘れてる約束とかあっただろうかと思い返してみるものの何も思い浮かばないし。 本当に愛想尽かされたかな、と思うと結構嫌で確かめるのが怖かったりもした。 「はぁ…」 袖野は不意にため息を溢してしまった。 「……大丈夫ですか?」 そんな風に声をかけられ、今は仕事中だったのを思い出して慌てて笑顔を取り繕った。 とはいえ、お茶を差し出してくれている黒髪の色男の所為でミナミを連想した事は間違いないのだが。 色々あって担当の五虎七瀬邸に来ていた袖野だったが、 ちょっと探してきます〜、と変な笑みを浮かべながら七瀬は消えてしまい 仕方なく待っている次第だった。 「すみません…家まで押しかけちゃって」 「いえ…俺は全然構わないんですけど…お忙しい中申し訳ないというか…」 七瀬の恋人である真壁は、複雑そうな顔をして上の方を見上げている。 「いやいや、こっちが無理言っとるから…」 当人のいない中二人で謝り倒してしまって、不毛さを感じながらも袖野は彼が出してくれたお茶を手に取った。 だけど、ミナミの上司である彼は毎日顔を合わせてるんだろうなと思うとやっぱりどうしても頭から離れなくて。

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