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4-24 教えて上司
袖野はメモリを受け取って椅子から立ち上がった。
「うん。じゃあちょっとチェックさせてもろて
もしかしたら修正お願いするかもですが…」
「それはもう是非…!自分でもどんなだったか忘れてますし…」
相変わらず二人は仲が良さそうで実に良かったと思わざるを得ない。
七瀬は真壁と暮らし始めてから心身共に見違えるほど健康になっているように見えるし、その美しさにも磨きがかかっている。
それは仕事にも出ている気がしているのだが、本人は無自覚そうだ。
玄関まで二人に送ってもらい袖野は、変な話をして申し訳なかったなと思いながらもぺこりと頭を下げた。
「それじゃ…失礼します…」
ドアを開けて出ようとすると、袖野さん、と真壁に呼び止められて振り返る。
彼は複雑そうな顔をした後、そのキリッとした目でこちらを見つめてくる。
「あの…、あいつは、理由も説明もなく勝手にどっかに行くような…薄情な奴じゃないですよ…」
真壁の言葉に、袖野は力無く微笑んで頷いた。
「あれ?俺のことディスってます?」
「ち、違う…」
「ヨコさん…そんな風に思ってたんですか…」
「ややこしくなるからちょっと黙ってろ…!」
何故か隣に刺さったらしく七瀬に詰め寄られて真壁は彼の口を片手で塞いでいる。
「ふふ、ありがとう…真壁さん」
袖野は彼にお礼を言って、七瀬邸を後にした。
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