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4-28 課長フィーバータイム

駅の方へと歩いていきながら、ミナミが袖野にどう謝ろうかと考えていると途中のビルからスーツ姿の長身の男が出てくる。 その姿に二人は思わず足を止めた。 「あれ」 「ほくとさん…!?」 長身の男はまさに今話していた男で、ミナミは思わず真壁の背中に張り付くように隠れてしまった。 「何してるん?」 「ちょっと仕事の帰りで…袖野さんこそなんで…」 「いや会社ここやし」 袖野は苦笑しながらビルを指差した。 大きなビルは確かに出版社の名前が掲げられている。 「……ミナミくん?」 隠れていたのに普通に見下ろされてしまい、ミナミはどんな顔をして良いかわからなくなる。 久々に見た彼があまりにも格好良すぎて勝手に顔が熱くなるし。 「ミナミ…」 真壁にも低い声で怒られて、ミナミは狼狽えてしまう。 「ううぅ…あう…あの…ほく…ほくとさん…あのぅ…」 自分の所為とはいえ、まだ顔もちょっと腫れてて絆創膏も貼ってあるし 恥ずかしさも生まれてきてしまう。 そんなミナミの様子に、袖野は小さくため息を溢した。 「駅まで一緒行かん?」 「…そうですね」 真壁もため息を溢して袖野と並んで歩き出すので ミナミは二人の背中を追うように後ろからとぼとぼとついていくのだった。

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