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 よく冷えたペットボトルを瞼に押し当て、しゃがみこむ真壁を見ないようにすれば、その気配がのそりと動いた。 「嬉しいんだよ」 「何が」 「……友達に、こんな気持ちを抱くだなんて、俺はおかしいんだって。異常なんだって、……思ってた」 「……」 「だから、気持ちを押し込めて隠して、……」 「爆発させちゃった?」  ひひ、と笑う聖の瞳が悪戯に真壁を射抜く。  ペットボトルのおかげで冷たくなった瞼に真壁の指先が触れ、するすると撫でていく。  その瞳にうっすらと涙が滲んでいるのに気付き、聖もまた手を伸ばして真壁の目尻を拭う。 「聖」 「ん?」 「……ありがとう。俺を、受け入れてくれて」  言葉を噛み締めるようにゆっくりと頷くと、聖は両手を真壁の首筋まで伸ばして引き寄せるように抱き締めた。 「この間の続きは、しなくていいのか?」  柔らかな唇を耳に押し付け放たれた言葉は、落ち着きを取り戻した真壁を煽るものでしかなくて。  ぶんぶんとかぶりを振って「病人でしょうが!」と叱り付けながらも、その顔は真っ赤に染まり理性と欲望の狭間で板挟みにあっているようだった。  その後、欠片ほどの色気(真壁にとってはカンスト並の威力があるが)を振り絞って続きとやらを強請ってはみたものの、聖を最優先とする真壁が首を縦に振るわけもなく次回へと持ち越されてしまった。

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