28 / 80

第28話

予想外のコラボだった。 まさかnyaoとコラボするなんて。 意外すぎる。 系統が違いすぎるだろ。 伊咲から恐ろしい数のLINEが飛んでくる。 通知が止まらない。怖い。 そのうち電話がかかってくるんじゃないか。 俺はそっと携帯の通知をオフにした。 でも伊咲の気持ちは分かる。 伊咲にとっては推しと推しのコラボ、 しかもするわけないだろうというまさかのコラボだから、テンションが上がらずにはいられないのだろう。 そういう俺も、nyaoは好きではないのに このコラボにめちゃくちゃテンションが上がって ドキドキしてる。 すぐに聴きたいけど聴きたくないという 謎の症状に陥って、 俺は何故かnyaoのTwitterを開くことにした。 「azuくんとコラボさせてもらいましたーいぇーい」 初めてnyaoのTwitterを開いたが どのツイートも文面が明るくてキラキラしてる。 「作詞sakuさん、作曲azuくん、ミックスkororiさん、 歌が僕っていうはずだったんだけど sakuさんのお力添えにより azuくんも歌ってくれることになりまして! 大変光栄です!ありがとうございます!」 nyaoも興奮しているのか そのあともazuに関する投稿は続く。 「azuくん可愛くていい子でした〜! 仲良くなりたい仲良くなりたい 手だけお願いします!って頼み込んでツーショット!」 nyaoは普段から口元を隠して顔出しをしているが、 azuに合わせて手だけの写真を載せていた。 一度手を出してしまったから もう抵抗なくなったのかな、と思ったら、 azuは遠慮がちに袖から指を二本ちょろりと出していて 不覚にもきゅんとしてしまった。 「ここだけの秘密にしといてね〜! azuくん台詞言う時真っ赤になって照れてました! 超可愛い!仲良くなりたい!またコラボしてね!」 やば、ニヤける。 照れる系なの、azu。 っていうか、新曲、台詞ある系なの。 無理。 聴けない。

ともだちにシェアしよう!