243 / 2160
ー天災ー64
睡眠だってそうだ。 住み慣れた自分の家でゆっくりと出来ない状況でもあるのだから。 そして今はそのストレスを解消しようにも遊ぶ所さえもない。 そりゃストレスが徐々に溜まってきているに決まっている。
そして九時前には望も雄介も出掛けて行く。
だが和也は望に言われた通りに眠るのだ。
地震が起きてから三日となると最初の頃に助け出された人達よりも重症者が格段を上がって来る。 怪我をしている上に体の方も衰弱しているからなのかもしれない。
自然とは本当に怖いものだ。 あっという間に人間を飲み込んでしまうのだから。
それは救助に行っている雄介にも目の当たりにしている事だろう。
中には生きている人もいるのだが、既に息絶えている人だっているのだから。
本当に今までの平和な街並みは何処に行ってしまったのであろうか。 平らだった道も瓦礫やガラスの破片が散らばっていて思うようには歩が進まない。 そんな中を歩き生存者を見つける。
だが悲しみの中だって幸せだと思える瞬間はある。 それは人を助けた時だ。 瓦礫の中にある僅かな隙間で助けを求める母子。 母親は子を守るようにして抱き締めていた。 先ずは母親が願っている子供を助けその後に母親の方も助ける。 その瞬間は流石にレスキュー隊も母子にも笑み溢れる。 そう運が良ければその瓦礫の隙間でどうにか助かっている人達はいるという事だ。 もし次余震が来た時にはもう危なかったのかもしれない。 もうそんな状況だったのだから。
ともだちにシェアしよう!

