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ー天災ー86
そうだ、これが終わってしまうと、また恋人の事を悲しませなきゃならない。
もう既に一回悲しませてしかっているのに、もう一度悲しませなきゃならなくなる。 やはりそこは救助活動とはいえ今回ココに来なければ良かったとさえ思えてきているのかもしれない。
今日だってそうだ。 望は雄介の事を求めてきた。
それはもう望だって雄介の事が好きだっていう証拠だ。 やはり今まで少し離れていた分、望の方も雄介がいない寂しさを知ってしまったからであろう。
でもこの状況で求められても流石の雄介だって「うん」と素直には答えられなかった。 ここがこんな状況じゃなければきっと素直に望の求めている事に応じていただろう。
雄介は望の方へと寝返りを打つとハッキリとまでは見えないものの望がこう寝息を立てて寝ているであろう姿を見つめる。
今はこんな状況でこう隣に恋人がいるのに触れてはいけないような気がして仕方がない。
そう隣にいる恋人に触れてしまったら心の奥底にある理性がプツリとしてしまいそうでそれも怖い。
それほどまでに雄介だって望の事を求めているのだから。
今本当にギリギリの状態で雄介の理性というのは保たれているのであろう。 この理性が本当に切れてしまった時には自分自身さえも本当に押さえが効かない状態になってしまいそうなのだから。
雄介は今度、望とは反対側を向く。
今日はもう本当に体が休もうとしない。 何度瞳を閉じても意識が飛びそうにもなかった。
そう意識があると雄介の頭に出てくるのは望の事だけだ。
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