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ー空間ー163

「せやな……ほな、待っといて……」  そう雄介は余裕有りげに言うと犯人達ではなく白井刑事を手招きで呼ぶ。  雄介の考えでは犯人達の仲間を呼ばずに白井刑事に電話へと出てもらい、そこで時間を稼いでいる間に雄介が操縦席の方へと入って行くという計画だ。  いきなり雄介に呼ばれた白井は席を立って隣に居た望にそのパソコンを渡し首を傾げながらも雄介がいる所へと向かうのだ。 「白井! 後は電話の応対頼んだでっ! 俺が知ってる中で頭の回転が良さそうやったものはアンタだけやしな。 とりあえず、その電話は操縦席におる犯人からや……なるべくなら長引かせてくれたらええねんけど……。 その間に俺は操縦席の方に乗り込んで行くしっ!」 「そういう事ですか……分かりました。 僕がその役目……果たす事にしますよ。 今日はいっぱい君にいい所をもってかれてますからね」  その白井の言葉に雄介は何かこう突っ込みを入れたかったのだが、そこは、とりあえず押さえて白井へと任せると雄介はやっとドアの前に立つ事が出来た。  そして雄介は白井に電話に出るように指示を出すのだ。 「電話の方変わりましたけど……」 「やっと、出たか……」  と操縦席にいる犯人からこう意外な言葉が返ってきた。  今、電話に出ているのは機内の方にいる犯人ではなく白井だったのにも関わらず操縦席の方にいる犯人の一人は受け入れているようにも思える。 しかも、その白井が自分の仲間だと思って話しているようだ。  向こうが勘違いしているならば一か八か白井がハイジャック犯の一人になりすまして会話を続けてもらうしかないだろう。

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