500 / 2160

ー空間ー165

 雄介は副操縦士達の方を先に助けようとしたのだが今は犯人達と目を離す訳にはいかない。 一瞬でも隙を犯人達に見せたならばきっと犯人達は雄介の事を襲ってくるだろう。  操縦士達を助けたいのだが今は犯人達とやり合うのが先だと思ったのか操縦士達を助けたいという気持ちをグッと押さえ雄介は犯人の方へと向き直す。  しかし、こんな狭い空間で犯人達とやり合う事が出来るのであろうか? 色々なボタンがあって、それを押してしまうと大変な事になり兼ねない。 飛行機が急降下する可能性だってある。  後は犯人の動き次第という事になるだろう。  雄介は考える。  よくよく考えてみると本来だったら、もう、とっくに空港に着陸してもいい頃なのだが未だに飛行機は上空を飛行していた。  という事は犯人達が操縦しているのであろうか?  一人は操縦席に座っているのだからそうなのかもしれない。 「やっぱり、俺等の仲間達は捕まってしまったようなんだな。 さっき、コイツと話していた人は確かに俺等の仲間の声に似ていたが話し方が違うとは思っていたけどよ。 とりあえず、お前が何者かって事、俺等には知ったこっちゃねぇんだけど、今、この飛行機は俺が操縦してるって訳……それ、分かってる!? しかも、オートパイロットを解除してるって訳さ。 さて、本物の操縦士さん達はそこで伸びちまってるっていうのか、倒れていて意識だってわからない状態。 こんな状況でお前はどうする訳!? 俺達が操縦桿を離したら!? どうなるの? 操縦桿を握ってなかったら、飛行機はこのまま急降下して墜落って訳だ。 なら、お前はそこから動く事は出来ないよな? んじゃあ、そこで、俺等の計画を見てるしかないって訳だ」

ともだちにシェアしよう!