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ー空間ー226

「な、俺……関係あらへんやったやろ?」  確かに関係はない。 「……でもな、例え女の子に告白されても、こんな写真見せるんじゃねぇぞ」  そうムキになって言う望に雄介はクスクスとしていた。 「ん? 何で、そこで笑う必要があんだよー」  望はその笑い方に何か意味を感じたのか顔を赤くしながら雄介の事を見上げる。 「……あ、いやな……望って案外可愛えとこあるんやなぁーって……。 そうそう! それに、俺はホンマ女性には興味あらへんし、もし、告白されても断るし、今なんか特に俺には望しか見えておらんしな」 「なっ!」  そこまで言う雄介に更に顔を赤くさせる望。 「心配せんでも、望以外の人を好きになる事は今んとこないしな……例え、それが女でも男でもな」  そうまだ望の言葉が可愛すぎてなのであろうか? 雄介の方はクスクスとしていた。 「ほら、早く、お好み焼き食わんと冷めてまうで……」  雄介はこれ以上言うと危険と判断したのか急かすように話を切り替える。 「あ、ああ、そうだったな」  望も雄介の気持ちと一緒だったのか、これ以上話してもまた喧嘩しなけないとでも思ったのか雄介にそう言われてお好み焼きを食べ始める。 しかし今のは確実に望が話のきっかけを作ったのだから完全な望の自爆だろう。  そして望は雄介が作ってくれたお好み焼きを口にする。 「美味いな……」  と望は小さな声で言ったつもりだったのだが雄介の耳にはそれがちゃんと届いていたのであろう。 その望の言葉に微笑むと自分も食べ始めるのだ。  そして、ご飯を食べ終えた二人。  この三日間で急に何だか絆みたいなのが深くなったようにも思える。 そう望だって雄介の事が好きだからこそ、大分、雄介の前では素直になれたような気がする。  雄介は会計を済ませると望と一緒に駐車場へと向かうのだ。  もう、ここまで来てしまうと二人で居られる時間が迫ってきている感じがしてくる。 お好み焼き屋に入った時にはまだ二時間位あったと思ったのだが、もう既に二人でいられる時間が約一時間となってきていた。

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