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ー雪山ー222

「ん? あ、ああ……」  望は体を起こし、今何が起きているのかを把握する為にキョロキョロと辺りを見渡しているようだ。  窓から見える空は望が寝る前までは空の真上の方に居た筈なのだが今はもうその太陽が一日の仕事を終えて沈もうとしているところだ。 「望さぁ、眼鏡外さないで、うつ伏せの状態で寝てただろ? 眼鏡の跡残ってんぞ……」 「……へ!? マジでか?」  確かに睡魔に負けて指一本すら動かせないような感じだった望。 確かに眼鏡は外し損ねたのかもしれないのだが跡が顔に残ってるなんて思ってもみなかった事なのかもしれない。  望は慌てた様子で病室にある鏡の前へと立つ。  確かに和也の言う通り眼鏡を外すとくっきりと左側の頰の上の辺りに眼鏡の縁の跡が付いていた。  望は眼鏡を洗面台の上にある棚の上に置いて顔を洗ってみるのだが、かなり長い間そのままだった為か洗った位では落ちなさそうだ。 「ま、こんくらいなら、暫くしたら治るだろうからいいか……」  そう言うと望はやっと和也と裕実がいる事に気付いたのであろう。 眼鏡を掛けるとさっき座っていた椅子へと腰を下ろすのだ。 「お前等ー、もう、帰って来てたんだ」 「まぁな、車の方も空いてたし、案外早く帰って来れたのかもな……ついでに荷物も持って帰って来たからな」 「あ、ああ、ありがとう……」  望はその場で軽く体伸ばすと起きた直後に騒がしかった事を思い出す。 「さっきさぁ、お前等なんか騒がしくなかったか? 何を話してたんだよ」 「んー、それ、望は聞きたいの?」  そう和也は望に向かって怪しい笑みを浮かべている。 「な、なんだよー。 その、イヤらしい顔はさ……また、お前等はそんな話をしてたのか?」 「え? まぁ、普通っちゃ普通の事なんだけどさぁ、まぁ、雄介が恥ずかしがるような顔を見たって感じだったのかな?」  そう和也の方は楽しく話すのだが雄介の方はさっきの話を思い出したのであろう。 ゆっくりと顔を赤くし始める。  望は和也のその話に何かピンと来たようで首を傾げていた。 「本当、雄介があんな顔するなんて僕も思っていなかったですよー」

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