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ー波乱ー160
「お前がいけないんだろうが……」
「そうでした」
そう和也は言うと、
「とりあえず、裕実はさ、俺達の部屋に寝かせて、俺はここに残るから、望はゆっくり寝ろよ」
「俺の患者さんは?」
「大丈夫! 院長が診てくれるって言ってたからさ! だから、暫くの間は俺は院長と一緒ってな訳」
それを聞いた途端、望の顔色を変えるのだ。
「おい……それ、本当かぁ!?」
「ああ……。 でも、俺的には院長の事嫌いじゃないし。 別に構わないんだけど、寧ろ、お前が院長の事嫌う理由が分からないって所かな?」
「今日、お前と親父の間何があったんだ?」
「別に……普通にダッグ組んで、望の事を助けようとしただけだけど……。 まぁ、その話はさ、望が良くなって来てからにしようぜ。 マジ兎に角望は寝ようか?」
「ああ、分かったよ」
望は和也にそう言われて仕方なしに目を瞑る。
確かに和也の言う通り病気や怪我をした時には寝るのが一番なのだから。
望が眠りにつくと和也は裕実に和也達の部屋で寝る事を伝えて和也は一人望の病室に残る。
望がいる病室は前に雄介が使っていた病室だ。
病室の中でも一人部屋というのは気持ち的に広い。 だがVIP専用の病室とは若干違うようでトイレやお風呂は病室の外に行かなければならない。
和也はそんな中で一人ボッーとしていた。
とりあえず今回事件においてまだ望の事を監禁した犯人は捕まってはいないのだから、また、いつ望がその犯人に襲われるか!? っていうのが分からないからだ。 だから裕実と和也と裕二と雄介とで望の見張りをしてくれるらしい。 とりあえず今の所は手が空いている和也が望の見張り当番になったようだ。
和也は一人、望の病室で、
「事件は終わるまでは……だな……」
和也はそう言いながら椅子の方に腰を下ろす。
望は既に寝息を立てているようだ。 規則正しい望の呼吸が和也の耳にも入って来ているのだから。
しかし、よくよく考えてみると、この病室で和也はやる事がない。 病室では携帯を使えるって訳にもいかない。
他にやる事と言えば本を読む事なのだが今はその本さえもない状態だ。 しかも一応は望の護衛でいるのだから和也が寝る事も出来ないだろう。
椅子に寄りかかりながら退屈そうに天井を見上げる和也。
「やっぱ、犯人は……内部犯なのかな? それはあくまで、俺達の予想であって、内部犯と確定した訳じゃねぇし……。 あ! もう、望は戻って来たのだから、警察に言った方がいいんだよなー。 つーか、普通に明日辺りには警察が望の所に来るんだろうし……ま、でも、とりあえず今日は俺が望の事見てなきゃならないのは変わらないのか……」
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