1404 / 2160

ー過去ー137

「はい……」 「お前は新城といて幸せなのか?」 「はい……凄く幸せですよ。 確かにもう完全に和也と離れてしまうのは寂しいですけど、また、新しい恋人が僕にも出来たみたいで凄く幸せなんです。 しかもですねぇ、颯斗には和也以上のテクの持ち主だったので凄くいいんですけどね」  そう自慢げに笑顔で言う実琴に和也の方も笑顔を向けるのだ。 きっと、この笑顔というのは二人が大学時代に付き合っていた頃の笑顔なのかもしれない。 「んじゃあ、俺達の恋人としての関係っていうのはこれで最後になるって事いいんだよな? 今度は恋人っていう関係ではなくて友達っていう関係でいたいんだけど、それでいいのか?」 「僕の方はそれで全然構いませんよ」 「なら、良かった……。 俺さぁ、この病院に来てから、いい友達にも恵まれてんだ。 だからさ、お前にも友情っていう絆っていう幸せも分けて上げたいんだよ。 いずれ、望や裕実それと雄介って奴を紹介してやるよ。 ま、裕実は俺の恋人なんだけどな。 お前にしてみたら友達になるんだろうからな」 「そうなんですか……ありがとうございます」 「いやいやいや……お前に感謝される覚えはねぇよ。 普通の事なんだからさ」 「それでも、なんだか、ここの病院に来て、今は幸せを感じていますからね。 ほら、僕って同性の人が好きじゃないですかぁ? 向こうの病院ではなんか雰囲気っていうのが堅くて男女の恋愛っていうのも禁止でして、友達だってこうなんていうんでしょうか? 上部だけって感じで仕事終わった後も飲みに行くって感じもなかったんですよね。 だけど、この病院っていうのは新城先生が僕の事を誘ったりしてくれて、そういう所も向こうの病院とは違うなーって思ってたんですよね。 しかも、新城先生は誘ってくれた上に告白されてしまいましたしね。 まぁ、新城先生という人は少し強引な所もありますけど、僕からしてみたら寧ろそれくらいの方がいいのかな? って思ってるんですけどね。 悪いけど、ホント和也なんかより確実にテクの持ち主なんですからね」  その実琴の言葉に吹き出す和也。 「俺だって今は……大学時代とは違って、上手くなったつもりなんだからなぁ」

ともだちにシェアしよう!