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ー天使ー23

 しかし子供相手にそんなに鋭いオーラというか嫉妬心を送らなくてもいいと思うのだが、裕実の場合どうしてもそういったことが表に出てしまうようだ。  和也は溜め息を吐くとゆっくりと顔を上げ和也に視線を送り続けている裕実の方へと顔を向ける。 「あのさぁ、裕実、一つ言っていいか?」  和也がそこまで言うと望にしては珍しく和也が何を言おうとしているのかが分かったのか望は和也の口を手で塞ぎ和也の耳傍で、 「子供が居る前で、そんなことを言う気かよ……!」  望にそう言われてやっと和也は冷静さを取り戻したのか目を見開き望の方に顔を向ける。 「悪ぃ悪ぃ……そうだったな……今日は琉斗がいたんだった……」  和也はその望の言葉で落ち着きさを取り戻したのかそのまま椅子へと寄りかかるのだ。  それからは静かな時が過ぎていく。  裕実は和也が琉斗に話をすることに対して嫉妬しているようで、和也はそれに気付いてからは琉斗に話掛ける事が出来なくなってしまったようだ。  そして変なとこで裕実が嫉妬をしていて、そこに和也は少しだけ怒っている状態なのだから。  望と裕実は元から大人しい性格で、自らは話はしない性格だからか和也達が居る席はいつも以上に静かだ。  頼んだ品物が来てもずっと和也達の席の雰囲気は変わらない。  きっと琉斗もそれなりに何かを感じているのであろう。 大人しくしてる位なのだから。  静かなご飯を食べ終えると、 「飯、食ったから行くか……」  そう望にしては珍しく声を掛ける。 「そうだな」  和也はいつもより低い声で言うとゆっくりと席を立つ。  先に歩き出したのは望で、望は会計を済ませると琉斗の手を引き店を出て行く。  すると琉斗は望の方を見上げ、 「ねぇ、何でさっき和也兄ちゃんと裕実兄ちゃん喧嘩してたの?」  琉斗は子供なりに何かを感じたのか、琉斗からのそんな質問に望は目を丸くしていた。  望がそんな質問に対して簡単に答えられる訳もなく、 「あー、んー、どうしてなんだろうな? 俺にも分からないや……」  と望はどうにかこうにか誤魔化そうとしているようだ。

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