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ー信頼ー109

 そんな事を話していると、和也が何故だか望達の所へと来るのだ。 「とりあえず、一回に運んで来ようと思ったら、車出した方が運べるからさぁ、避難所である体育館に行って毛布とか借りて来たぜ」 「あー、成る程なぁ、だから車で来たんだな」 「そういう事ー。 とりあえず、毛布の方は沢山持ってきたからさ。 それと、さっき蒼空のお母さんに会って、島の人達に言ってさ服貰えないか? って頼んで来たよ。 船に乗って来た人達は、今回の事故で服が無いと思ったからな。 それと、タオルな……」 「へぇ、流石、和也だね。 相変わらず気が利くっていうのかな?」 「んー、まぁな……先先の事を考えたらな。 とりあえず、蒼空のお母さんとは小学校の体育館で待ち合わせしてるから、今、来た人達を連れて望と車で先に救助者を連れて行くよ」 「そうだな。 とりあえず、そうの方がいいよな。 朔望と裕実と歩夢はここで陸に上がって来た人達を見ててくれ。 それで、もし、急変があったら、裕実が電話してくれたら、俺が来るしさ」 「分かりました!」  そう決めると、とりあえず和也と望と数人の人達を乗せ、一旦、望は診療所で降りると自分の車で裕実達がいる所へと向かい和也を追って小学校を目指すのだ。  それを何回か繰り返し、とりあえず陸へと上がって来ていた人達を小学校へと送るのを繰り返していた。  その作業を何回か繰り返した後、望達が裕実達の所へと戻って来た頃には空一面に雨雲が広がり既にポツポツと雨が降り始めて来てしまったようだ。 その間にも漁師に手伝ってもらっている船でも救助者が次から次へと降りて来る。 「もう、降ってきちまったのかよ……」 「そうだな。 後、どれ位いるんだろ?」 「うーん……後、半分位の人数はいると思うよ。 とりあえず、僕はここで人数数えてたからね」 「やっぱり、こういう時期だったから思ってたより乗ってたんだな」 「後は……雄介達か……」  未だに望が居る場所に戻って来ない雄介。  雄介が海に入ってから、もう数時間は経ってしまっている。 「やっぱり、海保の船はもう間に合わないのかもね。 雨も降って来たし、もう日没だしさ」

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