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第23話 艶やかさと初々しさ 3

 舌先で転がしながら、時折やんわりと歯を立てればむず痒そうに腰をくねらせる。乱れたタオルの隙間から手を忍ばせて太ももを撫でると、小さく腰が跳ねた。引き締まった脚と小ぶりな尻を撫で回して、胸の尖りを執拗に舐めしゃぶる。 「雪は痛いほうが気持ちいいの?」 「ち、違う」  少し上擦ったような声が聞こえるけど、言葉とは裏腹に赤く腫れてきたそこは触れて欲しそうに見える。わざとらしく音を立てて吸い付き、唇で挟んで引っ張ると小さな声が漏れ聞こえてきた。指先できつくつまみ上げれば、腰が焦れるように揺れる。最初はくすぐったそうにしていただけだったが、いまはもう舌で撫でるだけで吐息を漏らす。  忍ばせていた手を中心へと持って行くと、すでに布を押し上げそり立っていた。ぬるつくそれを手のひらで包んで扱けば、内ももが震える。 「雪、素質あるよ。そのうちここだけでイケるんじゃない?」  胸の刺激と直接的な刺激で、雪近の熱はとろとろだ。腰に巻かれていたタオルを乱雑に引き剥がすと、隠れていたそれを明かりの下にさらす。先走りで濡れた屹立は筋を浮き立て卑猥なほどだ。ゆっくりと指先でなぞりながら扱くと、雪近の手がシーツを強く握る。 「こっちは優しくされるのがいいんだ?」  涙目になった瞳でこちらを睨むように見つめるけど、もうそれは気持ちを煽ることしかしない。でもこのまま生殺しみたいにもてあそぶのも可哀想だ。てっぺんに軽くキスをすると、震える熱を喉奥まで飲み込んだ。  途端に雪近の身体に力が入る。逃げるように腰を引くけど、逃がすまいと両手で腰を引き寄せた。喉と舌で張り詰めた熱を刺激して、少し乱暴なくらいに唇で扱く。 「ぁっ、だい、ごさん、やだ。あっぁっ、ん」  しがみつくみたいにシーツを掴んで、快感を逃そうと首を振る。浮かんだ涙がこぼれ落ちていくのが見えて、ひどいことをしている気分になった。さらにじんわりと浮いた汗で頬に髪が張り付いて、ちょっと色気がすごいことになっている。しかしやめる気にはなれなくて、追い詰めるように刺激を強くした。  この様子だとあまり奉仕してもらうことはなかったのかもしれない。愛撫に身体がまったく慣れていない。

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