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第24話 艶やかさと初々しさ 4

 いままでは突っ込んで吐き出したらおしまい、みたいなことの繰り返しだったのだろう。そう思うと、とことんドロドロに甘やかしたくなってくる。 「雪、音を上げるのは早いぞ」 「大悟さん、意地悪だ」 「触ってって言ったの、雪だろ?」  手についたものを舐めながら見下ろすと、きゅっと下唇を噛んでふて腐れたような顔をする。でもそれが可愛過ぎて、こちらは思わずニヤニヤと笑ってしまう。我ながら下衆な笑い方をしているような気がして、ちょっと雪近が可哀想に思えてくる。だけど可愛くて仕方がないのも本当だ。  いつもなら隙のない男らしさがある雪近が、自分の下で肌を朱に染めながら身悶えている。自分より格上の男を組み敷いているというのは、普段は持ち合わせていない支配欲が湧き上がってくる感覚だ。 「なあ、雪、もっと声聞かせて」 「いや、だ」 「雪のいやだはいい、の裏返しだな」  揶揄するように笑い、だらだらと涙をこぼす熱に舌を這わせる。最初は優しく反応のいい場所を丹念に刺激していく。けれどだんだんと吐き出される息が熱くなり、上擦る声に甘さが含まれてくると、あふれ出す入り口に舌先をねじ込んだ。  ぐりぐりとこじ開けるように舌を押し込むと、息を飲んだの感じる。チラリと視線を上げて表情を盗み見れば、眉を寄せて切なそうな顔をしてはいるが痛みばかりではなさそうだ。もしかしてやっぱり痛いのは嫌いじゃないのか。  鈴口をいじりながら筋を撫でてやると、手がべたつくほど濡れる。伝い落ちるそれは繁みを濡らして奥までこぼれていく。 「後ろまでびしょびしょだな」 「あぁっ、ん」  伝い落ちていく流れのままに指を這わせて、窄まりにたどり着く。風呂場で慣らしたのだろうそこは力を込めると、簡単に指先を飲み込む。入り口で何度も指を抜き挿しすれば、小さな孔は指先を銜え込むような動きを見せた。 「雪、すごくいやらしい」  先走りを指にたっぷりまとわせると、一気に二本ぐっと押し込んだ。容易くそれを飲み込んだそこを見ながら、知らぬ間に口の端が持ち上がる。指の腹で内側を撫でて奥まで押し進めていけば、身体の奥、前立腺まで届いた。  やんわりとそこを優しくこすると、雪近の身体が大きく跳ね上がり、また逃げ出そうともがく。

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