二度目の口づけで既に大胆になっていた。角度を変え、吸い付き、舌先で唇を割って中に侵入すると、未樹も遠慮がちに舌を動かした。 歯列をなぞるように舐めとると、未樹が「んっ」と喉を鳴らす。膝から崩れ落ちそうになっていたから、腰に手を回して支えてやった。壁に体を押し付けて、片足を未樹の両足の間に差し入れると、すでにソコが膨らんでいるのが感じ取れた。 「…未樹。嫌？」 一旦唇を離し、熱っぽい吐息を吐く未樹の頬に手を添えながら、問う。 これから何をしようとしているのか――未樹は理解したようで、視線を外したまま、かぶりを振った。 「嫌、じゃない…俺も高志と…してみたい」 「…痛い事は、しないから」 自分の部屋に移動して、未樹をベッドに横たえて、身に着けるものを脱がせながら、額や頬、首などに優しくキスの雨を降らせる。未樹は時々跳ねるようにピクンッて体を反応させて、両手で顔を覆い、唇をギュッと噛んでいた。 「いいよ、我慢せずに声出して。俺しかいないから」 「だって、恥ずかし…」 「未樹の声、好きだからちゃんと聞かせて」 「あっ…ん…」 耳の穴に舌先を挿し入れると、未樹は掠れた甘い声を出す。 「気持ちいい？未樹。隠さないで、もっとよく見せて」 「あ、ダメ、だよ、変な顔してる…っ」 未樹の頭の上で両手をひとまとめにしてやると、未樹は眉尻を下げていやいやと体を左右にくねらせた。初めは抵抗する素振りを見せたけど、片手で胸の突起を弄ったり、舌先でそれを転がすうちにだんだんとそれも無くなり、完全に蕩け切った顔をしていた。 未樹の衣類を全て剥ぎ取って、自分も服を脱ぎ、完勃ちしたモノを未樹のそれに擦りつける。 「あ…ッ、それ、やば…」 「未樹、一緒にイこう？」 「え、あ…いい、よ…あ…っ」 俺は、俺と未樹の性器を掌の中に包み込み、ゆっくりと上下にシゴく。 ２人分のトロトロの液体が手を濡らし、じゅ、じゅと水っぽい卑猥な音が耳を犯し始めると、気付けば未樹は足のつま先をピンと立て、手の律動に合わせて浮かせた腰を振っていた。 「あっ、あ…っ！やっ、気持ちいっ、高志っ、もう…っ」 「ん、俺…も」 「ひぁ…っ、あ、……！」 ほとんど同時に達して、未樹の腹や胸の上に白濁の液がパタパタと飛び散った。 「あ、わ、悪い。体汚しちまって…」 「…ううん。気にしないで。すごく気持ち良かった」 手で液体を愛でるように撫でる未樹に、深く深く口づける。 そのまま入れてもいいよって未樹は言ったけど、その日はそれだけで終わった。 ゴムも何も準備してなかったし、何より未樹を大事にしたかった。 焦る必要は無い。だってこれからずっと一緒にいられるのだから。 俺はこの時、人生が薔薇色に見えていた。