4 / 42

第4話 毒舌綺麗女子?

「絢也!彼処で誰かと話してるの陽ちゃんじゃね?」 『おっ。本当だ!陽ちゃ〜〜ん!!』 生命工学部校舎へと続く渡り廊下を歩く陽川を見つけ、絢也と拓弥は駆け寄って行った。 「お前ら、陽ちゃん呼びするなっていつも言ってるだろ?それに、廊下は走るなってガキん時に教わらなかったのか?あ、悪い。今も立派なガキだもんな〜〜。」 『ガキじゃねーし。ってか陽ちゃん。陽川ゼミにキラキラ女子、違ったイケメンが来……』 るんだって?言い掛けて、陽川の隣に居る人物の姿が絢也の視界を捉え、声が詰まる。 え?誰この子。すげー綺麗。。 こんな子ウチの大学に居たっけ?右耳の軟骨部分に白いピアスが1つ。良く似合ってるけど、痛くねぇのかな?全体的に色素が薄くて華奢な身体つきしてるなぁ。抱き締めたら壊れちまいそう。でも…触れてみたい。。 どくんっ…どくんっ…どくんっ… あれ?なんだコレ。。 胸のドキドキが止まらねぇ。 いや、止まったら死んじまうか。 「…おい!絢也!」 「静海、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ?」 『へ?ああ…大丈夫。なぁ、名前は?』 「はい?」 うわっ。 目が合った。 やばい…可愛い過ぎる。 女の子にしちゃ声が低めなんだな。 『な・ま・え 教えてよ。ウチの学科の女子じゃないよね?何処の学科?』 「ふぅ…君さー。」 あれ? 溜息つかれた。 すげー冷たい目で見られてる気もする。 俺なんか悪い事言った? 「人に名前を尋ねるなら、先ずは自分の名前を名乗るのが礼儀でしょ?それに俺は生徒じゃないし、女性でも無い。加えて言うなら、初対面の相手に失礼な態度を取る奴に自分の名前を名乗る気は無いね。」 え?ちょっと待って。。 今、女性じゃないって言ったよね? 「くっくっくっ。瑛太、顔に似合わずキツい物言いをするところは相変わらずだな。」 「先輩、俺の何処がキツいんですか?何か間違った事言いましたか?其れと顔に似合わずってのは余計ですよ。」 瑛太?どっかで聞いた名前だな。。 「くっくっくっ。すまんすまん。」 「あのぉ〜。ちょっと良いですか?あ。俺は西荻拓弥って言います。」 「君は一応敬語が使えるんだね。」 「今、陽ちゃんが貴方の事を瑛太って呼びましたよね?」 「はい。」 「じゃあ、もしかして…貴方があの五色瑛太さんですか?」 はい?何て? 五色瑛太って、さっき杏菜が言ってたイケメン講師だか反面教師だかって奴じゃ。。 まさかだよな? 俺の目の前にいる毒舌綺麗女子が。。 おと。。 「何故あのが付くのかは理解しかねますが、そうですよ。私の名前は五色瑛太です。」 こぉおおおーーーーー?!

ともだちにシェアしよう!