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第12夜

好きだと言われて、いろいろなことが腑に落ちた。 誰でもいい残業を貴志に押し付けられ夜遅くまで2人きりで仕事した日、貴志の機嫌がやけに良かった。 言葉尻をとらえてしつこくからかわれたのは、若い女性教師と珍しく雑談していた時だ。嫌われていると思っていたのに、6年生の児童に亘がからまれた時はいつにない剣幕で子供を叱った。 5歳年下とは言え、いい大人なのに亘の気を引くために子供じみた意地悪を仕掛けて来ていたのかと思えば、良く言えばピュア、悪く言えば単純な亘は、今までのネガティブな感情はすっかり忘れて、貴志をかわいいと感じた。 コーヒーを入れてくれるとき、教えた覚えもないのに亘の好み通りの甘いミルクコーヒーにいつもちゃんとなっていた。 あのカップはやっぱりお揃いだったんだ。 「いったっ…」 乳首をしつこく弄られて、傷がついたようだ。 「遠藤先生、痛い…」 貴志の頭に手をかけて、亘が訴えた。 「あっ、すみません」 貴志は身体を起こすと、亘をうつ伏せにした。 背後から抱きしめ、首すじや耳たぶにキスをしながら、亘の股間に手を伸ばした。 「脚をしっかり閉じて」 言われるがままに脚を閉じると、お尻に当たっていた、固くて、熱くて、大きなモノが太ももと太ももの間にグッと押し込まれた。 亘自身のモノは貴志にきつく握られ、彼の手で扱かれ、貴志のモノは亘の脚の間で動かした。いわゆる素股というヤツで、亘は自分自身ほとんど触ったことのない場所を貴志のモノで激しく刺激され、生まれて初めて感じる感覚に身体を貫かれ、うめき声を発した。 「ううんっ、あっ…」 貴志の手の中に亘が放つと同時に、貴志も亘の脚の間で果てた。 エアコンから吹き出す暖かい空気に穏やかに満たされた小さな部屋で、ぐったりと脱力している亘を大事に抱きしめていた貴志が、耳元に唇をよせてささやいた。 「佐伯先生、ありがとう…。愛しています」 汗と涙でグズグズになった顔をゆっくりと縦に振りながら、亘も答えた。 「僕も、…たぶん愛してる、遠藤先生」

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