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🎄 Jaz Night eve 3 🎄 18日 相席は好きじゃない
🎄 Jaz Night eve 3 🎄 18日
相席は好きじゃない
クリスマスとは、普段よりもう少し誰かのためになにかをしてあげること
なに、この文は?
だから来いよ
はーそいうことね
顔を腫らして事務所で揶揄られ、
客先では心配され、
出されたお菓子たんまり持って帰る電車の中、
晴矢からのラインが来た。
そっか一昨日だった、今は絶頂に紫色の顎に手をやると、となりの女子高生が俺の顔をじっと見てる。
そんなにカッコいい?と聞きたくなったけど、変態って叩きそうな子だからやめておいた。
青山一丁目の駅で降りて、地上に上がると暗くなる街がクリスマスイルミネーションで彩られ始める。
そう言えば、俺を殴った男を誘ってたな……
思い出したら居ても立っても居られなくなった。
事務所に、直帰します!と連絡を入れ俺はもう一度地下鉄に乗った。
東銀座にある晴矢の働く店には、
ルールがある。
お子さまはご遠慮ください。
晴矢はあの乱暴な男がお子さまには見えないの?
いらっしゃいませという挨拶に、
よお!と軽く手を上げて応えると席に案内された。
店の中ではもう演奏が始まっていた。
最初のナンバーだな、クリスマスソングだから。
Winter Wonder land
ステージの左側、サックスを持つ晴矢の横顔を眺める位置からステージを見回すと、見慣れない、いや見たことのある顔がいた。
そういや、ギタリストだったね。
少しぎこちない姿に違和感ありまくりだな。って、
やっぱり俺は意地悪だ。
今日はヴァランタインのソーダ割りと軽く何か食べておこうとメニューを見る。
持ち上げたメニューの先には、またあの女性が座っていた。
あっちでも俺を認めると、立ち上がってやってきた。
「 相席、いいですか?」
いやいやいやと思った俺。
でもなぜか、どうぞとつぶやいたらしい。
女性は俺の斜め向かいに座ると。
心配したスタッフが飛んできた。
大丈夫、テーブルのものを
とジェスチャーすると、
心得たように頷いて彼女のグラスとつきだしを運んできた。
俺は演奏をしっかり聞きたい方だから、人とおしゃべりしながら聞くのは嫌いだ。だから相席になっても黙っている。特に晴矢のサックスは聞き逃さないし、見逃さない。
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