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第11話

いや、瞑ろうとしたんだけど。 「こら。誰が寝ていいって言ったの?」 「やあぁあッ!!」 ばちゅん!と再び腰を打ち付けられて、嫌でも起きる。 酷い。俺、もう精液出ないよ。声だって枯れてきたのに。 「イキっぱなしで辛い?でも桜音の我儘きいてあげたんだから、俺の我儘に付き合ってよね」 「やらっ⋯、もう、イってぅ、ずっと、イッてぅのにぃ⋯⋯っ!!」 「仕方ないなぁ〜。じゃあ俺があと一回イッたらやめてあげる。それまで頑張りな」 「おっ、おにぃ⋯っ!!」 力が入らない顔で睨みつければ、桃神先輩は笑うだけ。 その後はもう散々泣かされて。 やっと先輩がイッのを確認して、今度こそ意識がぷつりと途切れた。 *** 「んっ⋯」 起きると、そこは学校でもなく俺の家でもない。 どこだここ? 「あ、桜音起きた〜?」 「もも、がみ先輩⋯⋯?」 「ここは俺の家。学校閉まっちゃうからさ、勝手におんぶして連れ帰って来ちゃった」 「はあっ?!」 ガバリと起き上がって周りを見渡せば、そこは確かに知らない家で。 だけどそこは普通の家というよりは、何だろう⋯⋯。 とても煌びやかって訳ではないのに上品な、感じのする部屋だった。質が良い、と一目で分かるような。 この人まさか、お金持ちの坊っちゃんなのか? 「桜音の家にも俺の家に泊まるって電話しといたから」 「は?」 「桜音の担任に生徒会の事で用があるから、家の番号教えてくれって頼んだら教えてくれたよ〜。桜音のお母さんも優しそうな声だったね」 にっこりと笑う先輩に頭がついていかず、混乱は収まらなかった。

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