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『Kissの意味』19※

「ばぁか。そんな、泣くなって。いいから泣きやめってば」 智也は祥悟の身体を包み込むように抱き込んで、何度も何度も頬擦りしてくる。 突然のショックは、既に過ぎ去っていた。びっくりはしたが、そんなに嫌なことじゃなかったのだ。 「だって、祥。吐き出して、くれたら、よかったんだ。どうして、そんな、無理するの。気持ち、悪かっただろう‍?」 ゆらゆらと揺さぶられ、智也の大きな身体にすっぽり包まれて、気持ち悪いどころか、祥悟はすごく満たされた心地だった。自分よりずっと大人でいつも冷静だったこの男が、自制が効かず思わずイってしまうぐらい、気持ちよかったってことなんだから。 ……そんな哀しい声で泣くなよ。俺はすっげー嬉しいんだからさ。 「気持ち悪いわけ、ねーじゃん。う、まぁ、あれ流石に美味いってもんじゃないけどさ。イっちまうの我慢出来なかったってことはさ、すっげー気持ちよかったってことじゃん」 「そうだけど。まさか君の……口に出しちゃうなんて。ほんと……ごめん」 祥悟は智也の頬を両手でぐにーっと摘んで 「それ以上ぐずぐず言ってんな。俺がやりたかったんだからいいんだよ。それより智也。続き……しねえのかよ? 俺、むずむずしてんだけど‍?」 智也の濡れた瞳が揺らめく。 「しても……いいの‍?」 「あったりまえじゃん。つか、まさか自分だけイって終わりじゃねえよな? こんだけその気にさせといてさ」 祥悟は言いながら、智也の上に覆いかぶさっていく。情欲の滲んだ妖しげに煌めく祥悟の目に、智也は魅入られたような顔で固まっていた。 「なぁ。焦らすの、なし。もう俺、我慢出来ねえの。 ……挿れて‍?」 智也はごくりと唾を飲み込むと、無言で頷いた。 ソファーの背もたれに両手をついて、智也に背を向け、誘うように尻をあげた。 焦らすのはなしだと言ったのに、あの後、智也はたっぷりと時間をかけて、祥悟の後ろを嫌になるくらい丁寧に解してくれた。ローションまみれの中をぐちょぐちょに弄られて、イキそうになっても根元を縛られて、熱の解放を許してくれない。 祥悟の身体は、爆発寸前まで昂らされていた。 ……やっぱ前言撤回。可愛くねーし。鬼だろ、こいつ。 いけないスイッチが入った智也は、割と鬼畜だと思う。前を縛められたまま、中をぐずぐずになるまでいじられて、もう無理だっていってるのに、焦らしまくられる。 「背中へのキスの意味は……確認だよ」 後ろから抱き締められて、背中にそっとキスされて、それだけで堪らないくらい感じた。 ……キスの意味とか、もうどうでもいいっ。早くっ 「……っ智也……も……っ無理」 「我慢……出来ない‍?」 「……っん……挿れて‍……っなぁ、智也っ俺ん中、こいよ……っ」 泣きそうな声が出る。熱くなった奥が、固い楔を求めてわなないている。これ以上焦らされたら、本当におかしくなる。 「……挿いるよ」 智也の掠れた囁きに、期待が高まって、カーっとあそこが熱くなる。 やがて、待ち望んでいた灼熱が押しあてられた。祥悟は背もたれをぎゅっと掴みしめ、お尻を更に突き出す。 ……っくる……っ

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