32 / 175
『Kissの意味』25※
智也が惚けたような、ぽかんとした顔で黙り込む。
何も反応してくれないから、つい零れてしまった自分の言葉が、それで完全に宙に浮いて……急にものすごく恥ずかしくなってきた。
……うわぁ……俺、今なんて言った? なしなし!今のなし!
「と、智也……っんあっ」
焦って言い訳しようとした時、自分の中の智也が、いきなりぶわっと大きさを増した。
突然の膨張に息が詰まり、思わず智也の肩をぎゅっと掴む。
「……っなに、急に……デカくして、んだよ……っ」
涙目で睨みつけると、智也はまだ信じられないというような顔をしていて……
「ずっと、そばに……いてくれるって……。もしかして……い、一緒に、暮らしてくれたり、するのかい?」
智也の目が、またじわじわと潤み出す。
……ちょっ。おまえさぁ……今この状況で、そういうこと言い出すのかよ?
いや、言い出したのは自分の方だけど……。
つーか、また泣くなよ。
祥悟は、智也のものが中で暴れないように、慎重な動きで顔を寄せて
「んー。それ、考えてた。もうさ、あっち売ってさ、ここ、来ちゃっても……いいかな?」
じっと目を見つめながらそう言うと、智也は泣きそうに顔を歪め、がばっと抱きついてきた。
「んあっっ」
中で、智也のいちもつが、急に角度を変えて抉ってくる。
「……っばか……急に、うごく」
「祥っ」
智也は感極まった声で叫ぶと、噛み付くようにキスをしてきた。そのまま、はしゃぐようにぐいぐいと腰を動かし始める。
「……っ……っっ」
唇で抗議の声を奪われて、いきなり激しく突き上げられて、祥悟はくぐもった呻き声をあげた。いつも以上に大きな楔が、奥をぎちぎちに満たしながら暴れまわっている。
……ああっそれっダメっだっ
突如やってきた脳天直撃の激しい快感に、目の前が赤く霞む。智也のものが、浅い場所にある一番感じる部分に、いい角度であたっていた。
「んんっぐ……っんぅう……っ」
じっとしていられないくらい強烈なぞくぞくが、次から次へと駆け抜けていく。
不意に、踏ん張っていた足の力が抜けて、完全に智也の楔だけが支えになった。
……ああ。苦しいっ。息が出来ない。やばい。意識、飛ぶっ
祥悟は顔を横にぶるっと振って、智也の口を外させた。
「ああっん……あっあっあぁっあーっ」
途端に、奪われていた喘ぎ声が溢れ出す。まるで自分の声じゃないような、獣みたいな声。
「祥っいいよっああっすごいっ」
智也はうわ言のように言いながら、祥悟の腰をがしっと掴み直すと、少し浮かせるようにして下から何度も突き上げる。
「ああっは……っあ、あーっ」
……だめだ、だめっ、やっ……イく……っ
ともだちにシェアしよう!