36 / 175

智也&祥悟BirthdaySS「君と僕の生まれた日」3※

智也の問いかけに、祥悟は唸るだけで答えない。 スラックスの前から飛び出た下着は、完全にふくらんでいて、それを自分で掴んでもどかしげに扱き始めた。 「はぁ……、はぁ、はぁっ、ぁ、はぁ……」 扱くだけでは足りずに、腰を艶めかしく揺らしている。その瞳は欲情に蕩けきって、怖いくらいにエロティックだ。 「祥……」 智也はすごく複雑な心境で、彼をせつなく見つめた。セフレとしての自分に、祥悟の自由奔放な身体の付き合いを責める資格はない。 ……でも、祥……。男はダメだよ。男に抱かれるのは、それだけはダメだよ……祥……。 せめて、男相手は自分だけにして欲しい。 そんなこと、口が裂けても言えないのだけれど。 「な、あ、とも、やぁ…」 もどかしげに手を掴んで、自分の股間に持っていく。昂りきった熱が下着越しにも分かる。 智也は眉を寄せ、ソコに当てた手をあえては動かさずに 「祥。自業自得だよ。変な男についていった君が悪い」 「……んっく、ぁ、ちげーし…っ、あれはっあいつが、」 「苦しい?楽になりたいの?」 祥悟は目に涙を浮かべて、震えながら頷いた。 「そう。じゃあお仕置きだよ。見ててあげるから、自分でしてみて?」 智也の穏やかな声に、祥悟は目を見開いた。 その瞳に悔しそうな色が滲む。 「自分でエロいこと、キチンと出来たら、抱いてあげる」 祥悟の目が怒りにつり上がった。 そんな目をして睨んでもダメだ。自分に抱かれた途端に味をしめて、他の男も試そうとするなんて、どうしても……許せない。 「無理かい?自分じゃ、出来ない?」 祥悟は悔しそうに睨んでいたが、やがてぷいっとそっぽを向くと 「いい、…自分で、する」 言いながら下着の中に手を突っ込んだ。智也は下着ごとスラックスを掴んで下に引きずりおろすと 「見ててあげる。いやらしい君を」 祥悟はキツイ目でこちらを睨んだまま、自分のペニスを扱き始めた。腹につきそうなほどそそり立ったソレは、既に先走りの涙をトロトロと零している。 智也が手を伸ばして、先っぽに指先で触れると、祥悟はあうっと小さく喘いで、智也の手をペシっと払いのけた。 「っさ、っわんな、ばかっ」 「手が止まってるよ。腰も揺らしてみて」 何故だか、すごく残酷な気分になっていた。 これは、浮気しようとした祥悟へのお仕置きなのだ。 ……無茶苦茶なことを言ってるのは知ってる。 でも込み上げてくる激しい嫉妬を、抑えきれない。

ともだちにシェアしよう!