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智也&祥悟BirthdaySS「君と僕の生まれた日」4※

「そこ、そうすると、気持ちいいんだね」 「っっう、っさい、んっ、ばか、見んな…っ」 噛み付くように文句を言いながらも、祥悟の腰と手の動きは止まらない。媚薬の熱に浮かされて、自分でもどうしようもないのだろう。 「すごいな。君の蜜、どんどん溢れてくる」 智也は懲りもせずにまた手を伸ばして、指先で零れる蜜を掬いとって塗り広げた。 「あ、ぁあっ、んっぁあっ」 薬で増幅された快感の方が勝るのだろう。 祥悟は大きな喘ぎ声をあげたが、手は振り払わなかった。はぁはぁと妖しく吐息を撒き散らし、腰を揺らしながら自慰に耽っている。 焦点の合わない潤みきった瞳。 目元を桜色に染めて、眉をせつなげに寄せている。 快感に没頭している祥悟の姿は、眩しいくらい美しくて淫らだった。 ワックスで固めた髪は既に乱れて、額にいく筋も落ちかけている。まるで襲われたみたいに、キッチリと着こなしていたはずの正装は崩れていた。 肌蹴たドレスシャツからのぞく、桜色に上気した滑らかな胸元。乳首は触ってもいないのに、ツンっと突き出てピンク色だ。スラックスと下着はもう完全に脱げ落ちている。 ストイックなイメージのドレスシャツと上着の下で、妖しく蠢く腰とペニスが淫ら過ぎる。そのギャップに目眩がしそうなほど興奮を煽られた。 祥悟の手の動きが激しくなる。 固く目を瞑り、唇をきゅっと引き結んでいる。 そろそろ、ラストスパートなのだ。 智也は咄嗟に手を伸ばし、イく寸前の彼の手淫を無理やり止めさせた。ペニスから手を引き剥がされて、祥悟は喘ぎ、驚きに目を見開く。 「んあっ、や、はなせっ」 「ダメだよ、まだイッたら。後ろも気持ちよくしてあげるからね」 智也はふふっと微笑みかけると、ペニスの根元を握りながら、ソファーの下に用意してあるボックスを引き出した。蓋を開けて、中からローションを取り出し、彼の目の前にかざしてみせる。 「もっと気持ちよく、なりたいよね?祥」 祥悟は何か言おうと開けた唇を震わせた。 「嫌かい?」 悔しそうに眉を寄せ、だが祥悟は嫌とは言わない。 身体が知っているのだ。これで後ろもいじられたら、もっと気持ちいいことを。 「起きてごらん」 智也は彼の両脇に腕を入れて、抱き起こした。 そのまま身体を反転させ、座面に膝をついた状態で背もたれを掴ませる。 長めのシャツの裾が隠した彼の尻を、腰を掴んで引き上げた。 「このままお尻、後ろに突き出しててね」 そっとシャツの裾を捲り上げると、祥悟は首だけこちらを向いて睨みつけてくる。 「脚をもっと開いて?力抜いてて」 智也は囁きながら、手のひらにローションをたっぷりと出して、空いている方の手を前に回した。 ドレスシャツの裾を引っ張りながら、ペニスに被せて握り締める。 「あっ、あっは…っ」 手触りのいい滑らかな生地が、愛液でベトベトの彼のモノを包み込む。布が擦れる感触が気持ちいいのか、祥悟は尻を揺らして甘く喘いだ。 「我慢しててね。まだイッちゃダメだよ」

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