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バレンタインデー特別番外編「幸せな誤算」37※
「動いて欲しいの……?」
智也の吐息が耳に忍び込む。
堪らない。ゾクゾクする。
「…っあ、はぁ…っ……握って?ぎゅって、」
「……祥、君、可愛すぎるよ……」
智也はふふっと笑うと、下着ごとふくらみを握ってきた。でも、そのまま動かない。
「…焦らす、…っなって、もっと、動かせよ…っ」
祥悟は焦れったくなってきて、自分で腰をぐいぐいと揺らした。緩く握られたソコが智也の手で擦れて気持ちいい。
「ふふ。我慢出来ない?」
ようやく指を動かしてくれる。
ゆっくり、じりじりと。
「もっと、早く…」
智也の腕を握って爪を立てると、ようやく動きが強くなる。
レースのザラザラが皮膚に引っかかって、チクチクするのに気持ちいい。
「あ…っ、ぁっは、ぁ…っ」
「可愛い声が出てる。腰が揺れてるよ。ほら、見てごらん、君、すごくいやらしいよね」
窓ガラスを見ろと智也が促す。
嫌だ、見たくない。馬鹿みたいに淫らになっている自分を目の当たりにしたくない。
祥悟は固く目を瞑ると、掴んだ智也の腕を揺らしてねだった。
「なあ、直接、……っさ、触って?」
智也は耳にちゅっとリップ音をたててキスをすると、いったん手を解いて下着を掴んだ。先っぽが引っかからないように、慎重に剥かれて引き下ろされる。
押し込められていたペニスが悶えながらまろび出た。
「すごいな……お腹にくっつきそうだよ。それにもう、濡れてる」
目を瞑っていても、智也がじっとソコを見ているのを感じた。
はしたない場所を見られている。
そう思った瞬間、ビリッと甘い痺れが腰へと走り抜けて、祥悟は喘ぎながら仰け反った。
「ダメだよ、まだイッったら」
のぼりつめかけて、根元を強く握られる。
祥悟はガクガク震えながら、智也の腕に縋りついた。
「っっあ、はぁ……っあ、や、ぁあ…っ」
「もっと君を可愛がりたいんだ。いい子だから我慢してね」
根元を押さえたままで、智也のもう一方の手が伸びてきて、先っぽの割れ目をくじられる。ガクッと脚から力が抜けて、自立していられない。
ズルズルとしゃがみ込む身体を支えながら、智也も一緒に腰を落とした。
ふかふかの絨毯の感触が尻に触れる。
「そのまま脚、開いててね」
みっともなく開いた脚を、閉じようとしたのが分かったのだろう。智也はすかさずそう命じると、腰を下ろしてこちらの身体を膝に抱え上げた。
「…や、だ、とも、や…っ」
「だめ。気持ちいいのは、これからだよ」
耳朶を唇で嬲りながら、智也が再びペニスを握り込んでくる。乳首を指先で摘まれて、突然の不意打ちにビクンっと身体が跳ねた。
「あぁ……っはぁ……っ」
「祥、気持ちいい?……ここはどう?ちゃんと答えて?」
「んぁ、……っあ、あぅ…っと、もや、イく……っ、も、出る……っ」
智也の手がまた根元を締める。
「どこが感じるのか……言って?祥。そしたら、イかせてあげるから」
祥悟はうーうー唸ってから目を開き、ガラス窓に映る智也の目をじっと見つめて
「ち…ちくび……、…っペニスも…」
智也がにっこりと微笑んだ。
「ありがとう、祥。じゃあ、イってもいいよ」
根元を緩め、そのままペニスを上下に扱き始めた。
「……っっ、んぁ…っんんぅ…っっっ」
せき止められていた熱情が縛りをなくして一気にせり上がってくる。
乳首に爪をたてられ、昂りを激しく扱かれて、祥悟はぎゅんっと反り返って熱い飛沫を噴きこぼした。
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