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バレンタインデー特別番外編「幸せな誤算」73※
「なあ、雅紀?」
白い滑らかな肌に、プツンと可愛く突き出ている胸の尖りを舌で転がしながら、暁は囁いて雅紀の表情を窺った。
雅紀はうっとりと目を細め、愛撫に集中している。
「おまえ、俺のえっちに満足か?」
「……ん、……んん?」
声を堪えながら目元を紅く染めた雅紀が、囁きにようやく気づいてこちらに目を向けた。
「……っ、いま、なんて、言いました?…っぁ、ん……っ、」
「俺のさ、抱き方で、おまえ満足してる?ってさ」
雅紀は目をぱちぱちさせて不思議そうにこちらを見つめ
「満足、ですよ?……どうして?」
暁は指先で蕾をクリクリさせながら、ため息混じりに呟いた。
「や……。やっぱさ、ちょっと自信なくなったりすんだよな。俺も若くねえしさ、こっちの方はその……経験が浅いだろ?」
「え……なに、言って……んっ、んぁ……んぅ……暁さ、それっ、だめ…っ」
「んっ?やっぱダメか!?ど、どこがだよ?んじゃさ、もっとどうして欲しい?」
「や、ちが……っぁん、も、指、手、」
「あ~。指の動きか?こうじゃダメってことかよ?んじゃ、こういうのはどうだ?」
暁は焦りながら、指先でつまみ上げた乳首をこねくり回した。
まさか、いきなりダメ出しされるとは思ってなくて、動揺が隠せない。
雅紀はあうあう言いながら身を捩り、こちらの手首をギュッと掴んできて
「も、違うったら、暁さんの、ばかー」
「だから何が違うんだよ?あ、手じゃなくてもっと他のとこか?まさか俺のちんこ…」
「違うー。も、さっきから何言ってるんですか?指、動かしてるから、答えられないって、言っただけです~!」
ムクっと起き上がり、頬をふくらませた雅紀に、暁はほっとして
「あ、そうか。なんだよ~~~びっくりさせんなって。マジで心臓痛くなったぜ~」
「暁さんの早とちり。ちゃんと人の言うこと聞いてないからです」
ぷりぷり怒る雅紀を、暁はグイッと抱き寄せ頬ずりした。
「んな、怒んなって。可愛いから。でもな、真面目な話、ここはもっとこうして欲しいとか、やっぱあるんだろ?なあ、教えてくれよ。おまえ、もっと気持ちよくしてやりてぇからさ」
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