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バレンタインデー特別番外編「幸せな誤算」75※

「や、待て待てって。な?俺のは無理だっつーの」 「いいから。大人しく寝ててください」 雅紀は俄然張り切って、こちらの身体をシーツに押し倒しながら、腹の上に馬乗りになってきた。 嬉しそうに目を輝かせている雅紀はめちゃくちゃ可愛い。 ……が、しかし。 自分が乳首を愛撫されて、雅紀のような反応をするとは思えない。おそらく雅紀はガッカリするだろう。 「なぁ、雅紀~。ほんとにさ、俺のは無理だっつーの。感じねえぞ?」 「大丈夫です。俺、暁さんのやり方分かってますから。きっと気持ちいいですよ」 自信満々でにっこりする雅紀に、暁は顔を引き攣らせた。 万が一、感じたとしてもだ。自分が雅紀のようにあんあん身悶えてる姿なんか……想像しただけで萎える。ああいう反応は、雅紀みたいな可愛い子がするから興奮するのであって……。 雅紀が胸に顔を埋めた。唇でちゅっと吸い付いてくる。 吸いつかれた…という感覚はもちろんあるが、やはり案の定気持ちいい…とはならない。 乳首に吸い付きながら、上目遣いでこちらの反応を窺う雅紀と目が合った。吸い付いたままで、舌でちろちろ舐め始める。 擽ったい。それだけだ。 「どうですか?」っと言ってるような雅紀の目が、妙なプレッシャーになってきた。 ぺろぺろ舐めていた舌の動きが止まった。 雅紀はちょっと首を傾げてみせる。 「……っっ」 舌ではなく歯だ。歯でガリッと噛んできた。結構痛くて、思わず身体がビクッと跳ねた。雅紀の目がまあるくなる。こちらの反応が嬉しかったのか、またガリッと噛んできた。 ……や。それ痛えっての。全っ然、気持ちよくねえって もう一方の乳首を雅紀の細い指先が摘みあげる。そっちも地味に痛い。また身体がピクっと跳ねる。 雅紀が目を細めて満足そうに微笑む。 その無邪気な目の表情が可愛い。 改めて間近で見ると、こいつって睫毛長いよなぁ…と感心する。 根本的に、自分とは違う生き物なのだ。 見ているだけで心が和んでしまう猫と同じで、雅紀は存在そのものが愛おしく出来ている。 ガジガジと乳首を噛む。最初の衝撃はなくなったが、やはり地味に痛いだけだ。もう一方も爪でちみちみされている。 ……や、おまえそれ、痛えっつーの

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