雅紀が感じて興奮してきたのが、表情と声で分かる。暁は手の動きを速めた。 「あ……んぁ、ぁ……っあ、んぅっ」 無意識にだろう。雅紀の腰が妖しくくねり出した。甘い声にも独特の艶が乗る。 暁は頃合いを見計らって手を離すと、雅紀の手首を掴んで引き寄せた。 「あっ、」 倒れかかってくる身体を抱き締めながら、一緒にシーツに転がると、身体を上下逆転させた。 「暁さ、や…ん、だめ、」 「もう、限界だ。おまえん中、入りてえ」 じーっと目を見おろして訴えかける。雅紀は長いまつ毛を震わせ、抗おうとするのをやめた。 「いいか？入れたい」 「ん……来て？」 ようやくお許しが出た。 実際、もう限界近かったのだ。あのもどかしい擦りっこでは、じわじわと昂っていくだけで生殺し状態だ。 暁は、待てを解除された犬のように見えない尻尾を盛大に揺らして、雅紀にずずっと顔を寄せた。 「んじゃ、ちゅう、するぞ？」 雅紀はくすくす笑いだして 「んもぉ……暁さん、可愛いです」 「おまえもだよ、雅紀」 暁はにやっと笑うと、雅紀の小さな唇を押し包むように口づける。 「んぅ……」 ちゅっちゅっと啄みながら、雅紀の柔らかい唇の感触を楽しむ。 雅紀はまつ毛を震わせながら、離れようとする口を追いかけるように、唇を突き出してくる。 優しい食み合いは徐々に深みを増した。啄む唇が、濡れて音をたて始める。 暁は舌で雅紀の唇をちょんちょんっとつついた。つられて薄く開いたそこに、舌先をそっと挿し入れる。雅紀の唇がそれにちゅうっと吸い付いてきた。 徐々にキスを深めながら、手で胸元をさわさわと撫でていく。 しっとりとした滑らかな肌は相変わらずだ。 起伏のない胸の中央に、そっと息づく小さな尖り。指先でその愛らしい突起を探り当さわさわと優しく撫でると、雅紀の鼻から「んぅ…」っと甘やかな吐息が漏れた。 「気持ち、いいか……？」 唇を合わせたまま吐息と共に囁くと、雅紀はうっすらと目を開けて、潤み始めた瞳を揺らした。 「ん……気持ち……いいです……」 囁き返すその声も甘い。 雅紀の可愛い反応に煽られて、下腹がズクっと熱くなる。 暁は突起を指先でつまみ上げながら、唇にむしゃぶりついた。