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男の目線は先ほどまで秘書が咥えていた側に落とされる。封筒に湿りを認め眉をひそめた。ゆっくり封筒を手にとり、確認するように目の前に掲げる。
「いつになったら、一人前に配達できるようになるのかな?どうしてこうもだらしがないのだ。あれほど汚すなと言っているのに進歩がない」
秘書は何も言えず、封筒の厚み分だけ唇を開け立ち竦んでいる。
「そのままデスクに両手を置きなさい。動かさないこと。そしてしっかり指を広げるように。
いつものように腰を突き出しなさい。さあ、早く」
その先を想像した秘書は浅い呼吸を繰り返しながら両手を肩幅の間隔でデスクに置いた。手形をとるかのように、しっかりと指を広げている。
男はゆっくりとデスクの向こう側から秘書の後ろにまわった。背中の中心線をたどるように、中指が首から尾てい骨までなぞる。スーツの布越しだというのに男の指は肌の上を直接滑るような存在感があった。
とうに限界だった秘書は完全に制御を失い、押し込めていた兆しが首をもたげることに抵抗できない。
わき腹をなでるように両側から手のひらで圧迫され、息が詰まった。その手はベルトのバックルにかかり、わざとらしいカチャカチャという音をさせながら外される。
ジジジジ
ジッパーがおろされると、何の抵抗もなくスーツのボトムが足首までストンと落ちた。秘書の下着はダークグレーのボクサーショーツ。ダークグレーは男の好きな色で、スーツはこの色のバリエーションしか買わない。男の顔に笑みが浮かぶ。どこまでも自分を欲する相手をみて満足しなければ男ではない。
「薄い布であっても我々にとっては隔たりでしかない、そうじゃないか?理一」
男に今日はじめて名前を呼ばれ、背筋から熱い塊が流れ落ちる。こうなってしまえば止める術はない。続けることができるのも、止めることができるのも後ろに立つ男だけ。その征服されたというスタンスがますます心と体に火をつける。
「隔たりに私が手を使う必要はない。自分でおろしなさい」
「……しかし、手が」
「下着をおろす時はデスクから手を離すことを許す」
「……はい」
秘書はボクサーショーツを自ら膝までおろし指示を仰ぐために振り向いた。
「下までおろしなさい。足首まで」
理一は頷きゆっくりと足首まで下着を下ろす。膝を折ることなく前傾することで後孔や膨らんだ陰嚢を男に晒すことになった。完全に首をもたげたせいで陰茎は見えない。肌理が細かく白い肌はいつみても素晴らしい。しかも触れると更に良くなる。
男はコクリと唾を飲み込んだ。
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