33 / 213
episode2-8
なるほど、だから京の周りには色んな女の子が寄り付くんだろうか、
そんなことを考えながら、俺は京からグラスを受け取った。
「…あ、美味しい。」
「そりゃよかった。」
「なんて酒?」
「シャンディガフ。ビールとジンジャエール。」
「へー…。」
高校くらいの頃、父親のビールを1口舐めたことがあったけど
苦くて二度と飲まないって思ったっけ。
「…ビールなのに甘い。」
「苦いの嫌いだろうと思って。気に入ったならよかった。」
これならちょっと飲んだくらいじゃ酔わないから、と京が言うから
普通の炭酸を飲むくらいの速度で、俺はそれを飲み進めた。
ともだちにシェアしよう!