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episode3-11

「それじゃあお先っす。」 「はいはい、また月曜なー。」 千鶴もまたな、と先輩は京にまで片手を上げて 京は京で、はーい、なんて返事をしている。 「あ、そーだ。今日風呂湧かせるように洗ったから。」 「風呂?京、風呂浸かるタイプだっけ?」 「……ちげーよ、侑稀が体だるそうだったから。」 今日体調大丈夫だった?なんて京が心配そうに聞くから 平気、とだけ俺は答えた。 「…侑稀、ん。」 「…ん?何?荷物持つ?」 「ばか、違う。手。」 「手?」 ん、と手を差し出すと 京は俺の手のひらに手を重ねて ぎゅっと握った。

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