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episode3-14
「耳たぶ薄いし、侑稀多分あけるの痛くないだろ。」
「そーゆー問題?」
「そーゆー問題。まああけたくなったら言って、いつでもやってやるから。」
多分あけたくなることなんかないと思うけど、なんて思いながら
俺はわかった、と頷いた。
「はー、帰ってきた帰ってきた。」
「ふー…、もう0時回った?」
「どうだろ。…あー、回ってる。」
俺が眠い、と目を擦ると
風呂で寝るのはやめろよ、と京は苦笑した。
「……気をつけるけど寝てたら起こしに来て。」
「わーったよ。」
最近なんか立場逆転してね?と京は言うけれど
元々生活能力的には俺の方がかなり低かったわけで
こんなもんじゃない?と返事をしてから
脱水所に向かった。
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