74 / 213

episode3-21

眠いもう動けないって言った俺を 京は簡単に抱き上げて、ほらちゃんと掴まってと苦笑いした。 「………なぁ。」 「ん?」 「……なんでもない。」 京は今まで付き合ってきた女の子達にも こんなことしてるんだろうか。 そうだとするんなら そりゃあモテて当たり前だって、思うしかなかなかった。 「なんだよ、気になる。」 「…なんでもねぇもん。」 「ふーん?」 京は俺をベッドに下ろして 昨夜と同じように俺の隣に横になった。 「あ、侑稀、頭上げて。」 「頭…?」 はい、と少し枕から頭を浮かすと その隙間に京は腕を伸ばして、はいよし、と俺の体を引き寄せた。

ともだちにシェアしよう!