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episode5-6

「明日の夕方には帰るから。」 「わかった。」 「んじゃあ行ってくる、また連絡するわ。」 「…ん。…あ、待って。」 俺が言うと 京は振り返って、俺はそのタイミングでちゅ、と京の頬にキスをした。 「…行ってらっしゃい。」 「っ…、……ほんとに敵わねぇなー、もう、」 行ってきます、と京は俺の頭をぽんぽん撫でて俺に背を向けた。 「………新婚かっての…。」 そんなことを考えてる自分も恥ずかしいし そもそも新婚ってなんだよ、結婚したこともないのに。 「………寝直そ。」 1人になって途端広く感じる京の家。 俺は寂しさを紛らわすように、寝室のベッドに戻った。

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