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episode5-44
恥ずかしさとか緊張とか
色々相まってわけわかんなくなっていたけど
その瞬間に、昨夜酔っ払いながらミサトさんのところで見た漫画を思い出して
思わず体が強ばった。
「ふっ…、わかり易すぎ。思い出した?」
「っ…、ばか、」
「平気だって、ほらさっきみてぇにリラックスして。」
「んっあっ、そんないっぺんに触んなっ、」
「んなこと言ったって触んねぇとほぐれないだろ?」
ここ1年以上恋人がいなかったということは
こーゆー行為もなかったわけで
そんな俺には、あまりにも強い刺激だった。
「んぁ、い、京っ…、」
「ん?」
「……してっ、キス、してっ…?」
ふっと、俺のことを大切なものを見るような目で見てほんの少しだけ笑って
そのままキスしてくるこの京の表情が
実は好きだったりするけど、そんなことは京には教えてやらない。
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